さて、前回のブログでは、株式投資を行う上で注意すべきポイントとして口座設定を中心に紹介しました。後編では実際に株式投資を副収入にしている人の証券口座の管理方法やマネープランの事例を紹介します。
「家計も資産も管理は面倒」と、これまで自分のお金と向き合うことがなかったTさんは最近、株式投資を始め、副収入を得ている会社員の男性です。Tさんの株式投資のスタイルは、少額の資金でも分散投資を可能にするため、単元未満株でいくつかの銘柄を購入し、リスクを抑えるという方法。そして、今後は株以外にも金融商品を購入してみたいということです。また、生活費や将来のための貯金、証券などの資産を複数の口座で保有しているため、それらをまとめて管理できればという希望がありました。
そこで、Moneytreeを使い、毎月の支出だけでなく、保有している資産を一括管理する方法を提案。都度確認しなければいけなかったそれぞれの資産を、アプリ一つにまとめてもらうことにしました。「自分が毎月どのようにお金を使っているかも把握してこなかった」というTさん。まずは1ヶ月、家計簿をつけてもらいます。
これまでTさんは、生活費はネット銀行、貯金は銀行の記帳、そして、株式はオンライン証券のホームページや証券会社のアプリ上で残高をチェックしていました。しかし、家計簿アプリで資産の情報を一ヶ所にまとめることで、それらを一目で確認できるように変化しました。株式をいくつもの銘柄に分散投資していますが、資産全体を確認するついでに株式の残高もこまめに確認できれば、損切りのタイミングを逃すこともなさそうです。
また、しっかりお金を貯められているTさんですが、将来購入予定のマンションの頭金やいざという時の予備費など、異なる目的の貯金が一つの口座に一緒くたになっています。そこで、アプリでの管理を始めたことをきっかけに、貯金の目的別に口座を分けることにしました。それぞれの口座に役割を持たせ、よりお金の貯まりやすい環境を作っていきます。
支出は大きく変えることなく、アプリでの資産管理や目的別の口座分けをしたTさん。予備費口座とマンションの頭金用口座を新たに設け、残高がわかりやすくなりました。近いうちに物件を購入する希望があるため、マンション購入費用は毎月の給与から「先取り貯金」で確実に貯めていきます。また、毎月の生活費には余裕があり、急な出費にも対応できていましたが、意識的に予備費口座を作ることで、普段の生活費以外の出費を予算化しやすくします。
株式の残高は、前回より微減していますが、引き続き推移を見守ります。他の資産とともにアプリから残高をチェックできるようになったことで、運用にプラスに生かせそうです。今後他の金融商品を持っても、管理が煩雑にならないのも嬉しいですね。
家計簿アプリのようなツールを利用すると、自分の持っているお金が数字やグラフとして表れるため、貯金のモチベーションになるだけでなく、視覚的に楽しみながら管理をすることができます。アプリで銀行口座や証券口座をひとまとめにすれば、あちこちに資産が散らばっていてもワンストップで確認ができ便利ですね。管理が簡単にできると、「貯金を頑張ってみようかな」「投資でお金を増やしてみようかな」という気持ちが沸いてくるかもしれません。家計簿アプリを資産運用に役立ててみてはいかがでしょうか。
ファイナンシャル・プランナー(AFP)。1983年埼玉県生まれ。会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやコラム執筆を行う。独立後は、起業のコンサルティング業務とともに、執筆や個人マネー相談、メディア出演などを中心に活動中。著書に『いちばん稼ぎやすい簡単ブログ副業』(河出書房新社)がある。
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