「自分へのご褒美が天井知らずになる」-そんな人も多いでしょう。予算を決めていないと欲しい物をその都度買ってお金が貯まらないということに。ちょっといい文房具やデジタルガジェットなど、ちょこちょこ買いも積み重なると大きな支出になってしまいます。翌月のクレジットカードの請求を見ていつも落ち込んでしまうという人は予算をしっかり決めましょう。
「小遣い」として自由に使ってもよい金額の目安は手取り月収の10〜20%と考えて。家族構成やライフスタイルなどによって自由に使えるお金は変わります。独身や夫婦共働きで子育て前の場合は手取りの20%程度予算を取ってもよいですが、扶養家族がいる場合は子供の教育費などがかさむために手取りの10%程度が適正でしょう。
金額ではなく割合で考えるのがポイントで、収入を増やせば自由に使えるお金も増えるので収入アップの励みになりますね。各自で予算(割合)を決めてからその中でストレス発散費用やご褒美費用を捻出しましょう。お小遣いとして考える支出は生活費を除いたパーソナルな支出になります。例えば、趣味にかけるお金、飲み代、自分の買い物などです。
「その金額じゃとても足りない」「ご褒美費用はケチケチしたくない」-そんなふうに思っている人も多いでしょう。そんな人はまずは自分が使っている金額を「見える化」することを意識して。小遣いとして使っている金額を記録するのです。
手始めにお金を使ったらレシートをもらうことを習慣にしましょう。レシートをもらって見返すだけでも効果はありますが、できればすぐにアプリなどで記録をしましょう。レジに並んでいる待ち時間や電車やバスなどの移動中など隙間時間を利用するのがコツです。
ダイエットをする際にも毎日体重計に乗ることが大切なように、節約をする際にも支出額を記録することが大切なのです。無意識のうちに食べていた(使っていた)物を意識化するのです。1週間、1ヶ月記録をしてみるとメタボ支出をあぶり出せるはず。「コミックスに月1万円も使っていた」「Xショップで月1万円もお金を落としている」- このように、弱点支出が分かります。
弱点支出が分かったら「本は読み終わってから新しい物を買おう」「Xショップに行く頻度を減らそう」など対策が打てます。どうしても譲れない支出がある場合は、クーポンを使って節約をするのも手。グルメ、美容などクーポンサイトで格安で楽しめる場合もあります。ただし、安いからと言って必要のないものまで買わないように気をつけましょう。
体重が減り始めるとダイエットが楽しくなるように、節約も支出が減り貯金が増えてくると楽しくなるものです。銀行残高を確認するのが楽しくなってくるのです。こうなったら占めたもの。数字を見る頻度が多くなるとお金に対する意識もより高まるようになって節約効果が上がります。小遣いは楽しみやゆとり費用なので締めすぎずに長期的に予算管理をするのが効果的です。リバウンドを避けるためにも家計簿アプリなどでゆるく管理をし続けるのがコツです。
外資系投資銀を経てFPとして独立。著書に『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』、監修本にジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中ロ朝鮮半島の激変から人とお金が向かう先を見抜く』 (講談社+α新書)など。
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