先日の弊社の投資に関して、Associated Press(通称 AP通信)のYuri Kageyamaさんにインタビューを受けた記事が、New York Timesを始めとした、海外の主要メディアに大きく取り上げられました。中でも、日本最古の英字新聞社であるJapan Timesは、写真付きで、今回の件を報道しています。なぜ、海外で話題になったか、よく理解できる内容なので、ぜひご覧ください。
<以下翻訳>
日本のシリコンバレーである、渋谷のみすぼらしい路地裏に隠れているスタートアップが、到底、実現不可能なことを成し遂げた。それは、保守的なことで有名な国内最大手の銀行から、資金調達を行ったのだ。厳しい規制と古い体質の商習慣が蔓延し、リスクを嫌うことで知られる世界第3位の経済大国の日本にとっては、新しいタイプの起業家が現れる希望の兆しとなった。18名のスタッフからなるマネーツリーは、経費精算、銀行口座、クレジットカードなど、個人のお金の動きを把握できる、iPhone、iPad用のアプリケーションを開発している。この3年間で、85万人以上の人々を魅了している。
Moneytreeは、日常的にスマートフォンを使いこなす日本の若い世代に人気がある。ファイナンス系アプリでは、年配の男性が多い傾向があるが、Moneytreeのユーザーの半分は女性である。創業者達は、成功した理由の一つに、「コンピュータが普及する以前から、主婦が家計を計算するために使っていた家計簿の考え方に、Moneytreeが基づいていることが人気の理由になった」と語っている。コンサルタントであり、オンラインファッションマガジンの編集長である市川さんは、「現金をほとんど使うことがないため、Moneytreeがピッタリだ」と語る。時々、彼女は財布を持たずに、パソコンとスマートフォンだけで家を出ることがあるという。彼女は「例えば洋服代とか、無意識にお金を使いすぎちゃう人にとって、良いとおもいます」と話す。
しかし、Moneytreeが他と決定的に違うのは、銀行を説得し、サポートを得られたことだ。
テクノロジーライターの林 信行氏は「日本の銀行は、すでに確立された企業との取引で、彼らのビジネスを保っていることで知られている。しかし最近では、彼らでさえも変わろうとしていて、成長するフィンテックのフィールドに飛び移ろうとしている」
林氏は、「彼らがこれほど意義のある資金調達をしたことは、素晴らしい功績だ。通常、彼らのようなスタートアップは、部外者と見なされがちで、ぶつかる問題も多い」と話す。Moneytreeは、2012年の創業以降、創業者や個人のエンジェル投資家の資金に頼ってきた。それが今、何百万ドルもの資金を、日本最大手の銀行、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルと、セールスフォース・ドットコムから調達した。なお、調達金額は公表されていない。こういった規模の投資を受けるのは、基本的に大手からの独立系ベンチャー企業がほとんどだが、オーストラリア人とアメリカ人二人の創業者と、イギリス人、インドネシア人、ニュージーランド人、スウェーデン人、日本人で構成されているMoneytreeは、他と違う。
20年もの経済停滞を経て、日本経済が再び活気付き、投資家たちは、起業家精神を日本に根付かせようとしている。毎週末、東京では投資家と意欲的な起業家のネットワーキングイベントで溢れかえっている。過去6年間のうち、昨年はじめて日本のベンチャー企業によって調達された資本が1000億円にのぼり、スタートアップ界隈の好調ぶりがうかがえる。株式会社ジャパンベンチャーリサーチによると、調達額はまだ上昇中で、今年の上半期だけで624億円に到達するようだ。東京を拠点としてオンライン翻訳サービスを提供する、Gengoを創業したマシューコメインは、5年前であれば、資金調達の際はシリコンバレーまでいく必要があり、その後はじめて日本のエンジェル投資家から調達できたと話す。「以前よりもたくさんの機会があり、起業家にとってはいいタイミングだ」と、スタートアップの環境について話す。
伝統的な会社の終身雇用制度の崩壊が、才能のある人にとっては、単調なサラリーマンよりもワクワクする土壌ができあがりつつある。マネーツリーの創業者で、代表取締役であるポール チャップマンは、障壁をなくして、他のスタートアップのロールモデルとなれればと語っている。「Moneytreeは成長しています」、と銀行からの投資について語る。
Moneytreeは、主にBtoB事業で利益を生みたいと考えており、すでに大日本印刷と提携し、その他の企業も興味を示している。
セキュリティには細心の注意を払っている。Moneytreeはこれまで問題が起きたことはなく、例えばFree Wifi等を避けるなど、そういったルールをユーザーが守ってくれればと話す。また、MoneytreeはAmazonと同等のセキュリティ技術が使われていると説明する。Moneytreeの一つの機能に、航空会社のマイレージなど、各ポイントサービスを表示できる。これらのポイントは有効期限があり、長期間使われなかったら失効する場合がある。
Moneytreeのブランドアンバサダーである、歌手の福原美穂さんは、「これまで家計簿をつけたことがなかったが、Moneytreeなら3枚のクレジットカードを一箇所で管理できて便利だ」と話す。
「外食が多すぎたりするとMoneytreeで気がつくので、自分で料理するようになります」とのこと。
THE BIG STORY (原文) http://bigstory.ap.org/article/22c31184d22a4a1aba4f8311cc20e5ca/japan-startup-gets-bank-money-entrepreneurship-grows
2012年に日本で起業。2013年より自動で一括管理する個人資産管理サービス「Moneytree」を提供し、AppleのBest of 2013、Best of 2014を2年連続で受賞。2015年より金融データプラットフォーム「Moneytree LINK」を企業向けに開始し、業界標準の金融系APIを提供している。2017年よりオーストラリア市場でサービスを開始。創業当初よりSalesforce Ventures、SBIインベストメント、三大メガバンク系ファンド、地方銀行系ベンチャーキャピタル、海外大手運用会社から出資を受ける。お金にまつわるもっとも信頼されるプラットフォームの構築を目指す。
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