岩田先生の連載第5回目は、イオンが6月から新しく開始する、WAON POINTサービスについてです。共通ポイントがブームを迎える中、ついに二大流通グループのイオンが参入を表明しました。このWAON POINTはどういうポイントなのか、お得なため方をご紹介します。
これまでもこのブログで述べてきたように、日本人はポイントが好きで、いまは共通ポイントがまさにブームの様相を呈しています。業種を越えていろいろな店で使えるという点に大きな魅力を感じているためで、ただのポイントでは満足できなくて、「なぜ共通ポイントではないの?」という人が増えています。
この状況は1980年代半ばにクレジットカードの人気が高まった時に似ています。クレジットカードはもともとハウスカードばかりでした。ハウスカードとは、スーパーや百貨店など、カードを発行する店やそのチェーン店でしか使えないカードのことです。その後、1980年になって国際ブランドVISAやMasterCardの付いたカードがでてきてグループ以外の店でも使えるようになったために、クレジットカードの人気が高まり一気に普及したのです。
特定のグループのなかだけではなくどこでもいつでも自由に使えることの便利さを消費者は知っているわけです。ですから、同様の利便性を求めて、ポイントから共通ポイントへの移行が始まったのではないかと考えています。
主なポイントは、いずれはみな共通ポイントになってしまうのではないかというくらいの勢いです。そんななか、ついに二大流通グループのイオンも共通ポイントに参入すると表明しました。
それが6月からスタートするWAON POINTサービスです。どんな共通ポイントなのか簡単に見てみましょう。
このサービスの提供を受けるにはまず新しく発行する「WAON POINTカード」をイオンの店舗などで手に入れる必要があります。といってもTカードなどと同じくタダですから、安心してください。入会金や年会費も無料です。200円(税込)の買い物で1WAON POINT(1円)もらえますからポイント還元率は0.5%です。
今までは電子マネーのWAONで買い物をすると「WAONポイント」がもらえ、 クレジットカードのイオンカードを使うと「ときめきポイント」がもらえました。6月からは、事前登録しておくと、現金払いの時にWAON POINTカードの提示でWAON POINTが貯まります。それだけでなく、電子マネーのWAON やイオンカードの提示でもWAON POINTが貯まるようになります。
おそらく、将来的にはWAON POINTカードと電子マネーのWAON、それにイオンカードの三つがひとつになった三位一体カードがでて、現金、電子マネー、クレジットカードのすべての支払いでWAON POINTが貯まるようになるはずですから、イオンを利用する人にとっては非常におトクです。
WAON POINTは何らかのかたちで社会貢献をしたいと考えている人にとっても最適です。たとえば、イオングループの店舗では「イオン 幸せのレシートキャンペーン」を行っています。
これは、毎月11日に買い物した顧客に黄色いレシートが渡され、そのレシートを地域で様々な社会貢献活動を行っている団体の投函BOXに入れると、買い物をした金額の1%がその団体に寄付されるというものです。このキャンペーンにも新しいWAON POINTが利用できるようになります。
2009年からスタートした「ご当地WAON」というイオンオリジナルの電子マネーも、社会貢献したい人にうってつけです。カード利用金額の0.1%をイオンが自治体の基金などに寄付をして、復興支援、観光振興、環境保全、子育て支援などに役立てようというものです。
「がんばろう福島!復興支援WAON」「姫路城WAON」「世界遺産・屋久島WAON」など、100種類以上の種類があって、券面にはそれぞれ特色あるデザインが施されています。この「ご当地WAON」とも、WAON POINTは連携するようになります。
このようにWAON POINTは、消費者と地域社会をつなぐ役割を担うポイントであるという点が、大きな特徴といえるかもしれません。
消費生活ジャーナリスト。1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。ウェブサイト:<a href="http://iwataworks.jp" rel="nofollow" target="_blank">上級カード道場</a>
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