「保険料払っているけど、将来年金をもらえるのだろうか」そんな不安を持つ方もいるのではないでしょうか。日本の年金制度は、現役世代が高齢者を支える仕組みになっています。総務省の調査によれば、2015年には65歳以上の人口が約26%を超え、2025年には30%を超えるとも言われ、超高齢社会を前に日本の年金制度の破綻を心配する声もあります。しかし、年金の財源は現役世代の保険料収入だけではなく、税金(国庫負担金)や今まで使用されなかった保険料収入(年金積立金)も投入されており、破綻の心配はありません。ただ、毎月家計から出ていく保険料負担は少なくありません。今回は少しでも家計負担を減らすべく、国民年金保険料の割引制度について見ていきたいと思います。
保険料負担を減らす方法を考える前に、皆さんは年金制度がどんな仕組みになっているかご存知でしょうか。図「公的年金制度の仕組み」にあるように、年金制度は1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金にわかれています。1階部分の国民年金に加入している1号被保険者である自営業者、1階部分と2階部分の厚生年金に加入している2号被保険者である民間サラリーマンや公務員、1階部分のみに加入している3号被保険者である主婦などの方にわかれています。
2号被保険者である民間サラリーマンや公務員は給与から年金保険料が天引きされ、保険料の半分を勤務先が負担しています。保険料は原則として年に1回、4月・5月・6月の給料をベースに見直しがされます。したがって、4月・5月・6月の残業が少ない方が保険料負担は少なくなります。また、勤務先の保険料負担を少なくするために昇給を4月ではなく、7月としている企業も多くみられます。
今回ご紹介する国民年金保険料の割引については、1号被保険者である自営業の方が対象となります。平成29年4月からは新たな制度も開始しますので、少し見ていきましょう。
出典:厚生労働省{: rel="nofollow"}{: target="_blank"}
平成28年時点の国民年金の1ヶ月あたりの保険料は16,260円です。支払方法は現金納付、口座振替、クレジットカード納付の3つがあります。この中でもクレジットカード納付だとクレジットカード会社のポイントが付くのが魅力的ですね。また、平成26年4月からは2年分の保険料を口座振替でまとめて納めると2年間で15,000円程度の割引になる「2年前納」制度がスタートしました。さらには、平成29年4月からは現金・クレジットカード納付でも「2年前納」による割引制度がスタートします。割引に加えて、クレジットカード会社のポイントが付くクレジットカード納付はさらに魅力的ですね。申し込みが必要となり、平成29年1月より受付を開始して、受付は2月末までの予定です。4月分から翌々年の3月分までを4月末に支払うことになります。詳細は日本年金機構のホームページ{: rel="nofollow"}{: target="_blank"})をご確認くださいね。
年金制度は将来年金を受け取るためだけではなく、何かあった時の障害年金や家族のための遺族年金を支給する生命保険のような役割も果たしています。将来に備えて納付漏れがないようにしたいものですが、お得な制度も生かして保険料を納めたいものですね!
青山学院大学国政政治経済学部卒業後、国際基督教大学で教育学を専攻。介護事業運営会社に勤務。人事として従業員が働きやすい職場づくりを目指して勤務。中小企業診断士。
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